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レンズのf値とF値?
小学校の理科の実験で虫めがねに太陽光を入射させると光軸の先で光の束が一点に集光する点があります。この光の集まる点に黒い紙を持っていくと紙が焦げてしまい、この焦げる点が文字通り焦点ということになります。焦点はカメラで言うCCD面にあたりレンズからCCDまでの距離を焦点距離(focal length)と呼んでいます。つまりレンズのf値とは焦点距離"focal length"の頭文字「f」をとってf値○○mmと呼んでいるのです。
■f値とはf値とは焦点距離の範囲を指し焦点距離が長くなれば被写界深度は浅くなりピントの合う範囲が狭くなるため被写体の背景がボケて被写体がより強調されます。このように焦点距離が長くなる状態を望遠側(テレ側)などと呼び、逆に焦点距離の短くなる状態を広角側(ワイド側)と呼びます。
ビデオカメラのカタログでは「f値=3.7mm(35mm換算で〜)」とフィルムカメラの焦点距離に換算しているのが一般的ですが、これはビデオカメラの撮像素子の大きさがバラバラで焦点距離に対して画角が決定しないためフィルムカメラのフィルム幅である「35mm換算」としているのです。右写真のようにレンズには必ず焦点距離"f値"と明るさ"F値"が記載されています。 f=3.5mm〜55.5mmと記載されている部分が焦点距離にあたり、35mmフィルムに換算すると42mm〜630mmの範囲になります。 つまり42mmの広角側〜630mmの望遠側まで15倍のズームレンズと言うことになります。
■F値とはF値とはレンズの明るさを記すもので、そのレンズが最大でどれだけ光を通すことができるかを数字で表しており「Fナンバー」とか「Fストップ」などと呼んでいます。上記写真での「1:1.8」は広角側のF値を指しており「1:1.8」とはレンズに入ってくる光の量を「1」とした場合、撮像素子に入射される光量が「F=1.8」ということで「F=1.8」の場合で約1/3.2倍光量が低下していることになります。 望遠側のF値は省略されていることが多くカタログにも記載されていない場合がありますが、F値は広角側よりも望遠側で暗くなります。 F値はレンズの焦点距離(f)に比例し有効口系(d)に反比例します。数字が小さいほど明るいレンズとなります。 F値(レンズの明るさ)=f値(焦点距離)/d(レンズの有効口径)
F値はレンズを通る光の量を面積で表していることから単純に言うとレンズの有効口径が2倍になれば面積は4倍になります。 つまりF値が大きくなるにつれてF1.4=√2、F2=√4、F2.8=√8、F4=√16、F5.6=√32と大きくなり、焦点距離「f」が一定なら光量は1/2倍、1/4倍、1/8倍、1/16倍、1/32倍と暗くなっていくのです。 プロ野球中継などでバックスクリーンから狙っている望遠カメラなどは前球が非常に大きなレンズを使用していますが、これは望遠レンズになると焦点距離が長くなりF値が暗くなるため光をたくさん集めようと前玉を大きくして有効口径をかせいでいるからなのです。 望遠側でF値が低下することをFドロップといい、超望遠レンズではF値は重要なポイントです。 ちなみに有効口径(d)とはレンズの前玉の径ではなくレンズを正面から見たときの入射瞳(絞りの像)の直径です。
レンズの明るさ「F」と焦点距離「f」とは比例関係にありレンズの明るさ「F」が大きくなると焦点距離「f」も大きくなります。右の写真からレンズのF値が「2.8」のとき被写界深度は浅く「ムーミン」だけにピントが合っています。しかし「ムーミン」の奥にいる「ミィ」にはピントが合っていませんし「スナフキン」はピンボケの状態です。 F値を「4.0」にすると被写界深度が深くなり「ミィ」にもピントが合い「スナフキン」の輪郭もはっきりしてきました。 つまり「F値」を大きくすることによって焦点距離が長くなり焦点距離が長くなるとレンズの反対側で作られる被写界深度が深くなるためピントの合う範囲が広がるのです。 1.F値が大きいほど深度は深くなる 2.焦点距離が短いほど深度は深くなる 3.被写体距離が遠いほど深度は深くなる 4.前方の深度より後方の深度が深くなる
■f値とF値の由来ではなぜ「f値」と「F値」というややこしい言い方をするのでしょうか?それは1900年代の初めにエジソンがフィルムカメラを開発していた過程で、レンズから入射された光をフィルムに焼き付ける時の距離を焦点距離(focal length)と呼んだことが始まりだといわれています。 しかし焦点距離が決まっても刻々と変化する被写体側の明るさに順応するためレンズとフィルムの間に絞りを設ける必要がありました。 当時はまだアイリス羽のような絞り構造を作る技術がなかったため黒い板に穴を開けただけの円盤を随時交換していたのです。 この円盤の名称が例えば焦点距離「f」の1/4の直径の穴なら「f4」と呼ぶようになり小文字の「f」は既に焦点距離の頭文字で使用されていることから大文字の「F」が使われるようになりました。そしてこの明るさの番号がFナンバーとして呼ばれるようになったと言われています。 |