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将来生き残る記録メディアは?

将来生き残る記録メディアは?

現在のビデオカメラ市場は「DVカメラ」や「DVDカメラ」「MPEGカメラ」など様々なフォーマットが存在しています。
しかし個人的にビデオ撮影で記録した映像をどのような媒体に保存すれば後々楽しく見る事が出来るのか?と疑問を感じる方も多いのではないでしょうか?

単純にメディア自身の信頼性が高く長期保存ができたとしても将来そのメディアを再生できる機器が存在しなければ、折角保存した大切な記録映像が台無しになってしまいますよね。。。

例えばSONYのHi-8はSONYがHi-8フォーマットから撤退したため、Hi-8で記録したテープはそのビデオが故障して修理不能になれば見ることすらできなくなってしまいます。
つまり家電製品協会で推奨されている補修部品の保有期限(その機器の製造打ち切りから8年間)が過ぎると撮影することはもちろん、そのカメラで撮った貴重な映像までもがゴミと化す可能性があるのです。

そうならないためにも長〜い目で見て、どのような媒体に保存すれば安心して貴重な映像を残すことができるのかを考えてみましょう。(^_^)b

■将来生き残るフォーマットは?

フォーマット代表メーカー将来展望
DVカメラSONY
Panasonic
CANON
Victor
DVカメラはテープ1本\300円程度とコスト的にも割安なので撮影した素材テープはそのまま残して、別のメディアにも編集した映像を保存することでリスクの分散が可能。
しかし民生用ミニDVの再生機は殆ど普及していないため、現状では撮った映像をそのまま再生できるDVDムービーに市場は傾きつつあります。将来的に各メーカーがDVフォーマットからDVDカメラやMPEGカメラへ移行した場合、Hi-8と同じ哲を踏む可能性は非常に高い。
DVDカメラHITACHI
SONY
Panasonic
CANON
DVDカメラは8cmDVDに記録することから8cmDVDメディア自体の値段が安くならないと撮影した素材DVDをそのまま保存するにはコストがかかります。
現行のDVDフォーマットはDVDアライアンスで策定された「DVDプラス」とDVDフォーラムで策定された「DVDマイナス」に区別されていますが、概ね民生のDVD再生機では各フォーマットに対応しており、PCでも再生可能なことより遠い将来までDVDフォーマットが無くなることはないでしょう。しかしDVD−RAM以外の±Rや±RWなどは専用の書き込みツールが必要なため普及率は伸び悩むのではないかと考えられます。
SDカメラPanasonic
SANYO
遠い将来、全てのカメラが何らかのフラッシュメモリーフォーマットで動画を扱うことになると予想されています。しかし現在のメモリーカードの価格からすると、まだまだ高価なメディアで保存用に使うにはコスト的に無理があります。
松下電器や東芝、三洋電機などが協賛してSDカードを中心としたマルチメディア化に力を入れているようですが、互換性の問題やメーカー各社の賛同が得られず足並は揃っていませんのでSDカードが将来的に残るのか疑問の余地はあります。
...DVDアライアンスは、ソニーとフィリップス、DELLなどが参画した団体名称で「DVD+RW/+R」の規格推奨している。世界的なシェアは「DVD−RW/−R」よりも大きいと言われ、2003年にはMicrosoftも参加している。 ...DVDフォーラムは東芝、松下、日立、NEC、Pioneer、Apple Computerなどが参画した団体名称で「DVD−RW/−R」を規格推奨している。元々DVD規格の分裂を避けるために作られた組織からソニー、フィリップスが脱退したため1997年にDVDフォーラムとして新たに作られた。

■保存メディアの耐久性能

昔から保存用メディアの代表として磁気テープが使われてきました。磁気テープはランニングコストも安くて信頼性も高く、扱い易いことで最も普及している記録メディアです。

実際に私が86年に撮ったVHSのビデオテープが20年経った現在でも再生できていることから磁気テープの高い信頼性は否定しませんが、これはVHS再生デッキが存在する間の話であって、ここ数年の市場の勢いなどを見ていると、あと数年もたてば家庭用VTRは全てHDD記録に変わり保存メディアは記録型DVDメディアにとって代わるように感じられます。

VHSの耐久性は多少テープに「カビ」や「傷」などがあっても「再生できる」訳ですが、必ずしも「綺麗に再生できる」訳ではありません。
長期保存されたテープの中にはテープの上下に「しわ」が発生したテープをよくみかけます。
これはテープを長期保存するとテープが若干縮むことによりテープ内径に巻かれた部分に周囲から強い圧力がかかり逃げ場のない圧力がテープの上下へ逃げることが原因で発生するのです。

テープ上下の「しわ」はトラッキングノイズとなって画面に影響し、いくらトラッキングを調整してもノイズが消えずノイズ混じりの画を見なければならないことになるのです。

その反面DVDは実績のないメディアなので、どの程度の耐久年数があるかは「加速劣化試験」で推定するしか方法がなく耐久年数は未知数といえます。
巷ではCD−RやDVD−Rなどのメディアは太陽光に弱く、耐久年数も10年にも満たないと言われていますが本当にそうなんでしょうか?

私もCD−Rが出た当初に記録したCD−Rを車のダッシュボードに1週間ほど置きっぱなしにたら、まったく読めなくなってしまった経験があります。しかし適切な場所で保管されたCD−RやDVD±Rメディアの耐久性はメーカーによっても大きく異なることが解っています。

下表は平成15年〜平成17年にかけて「長期保存のための光ディスク媒体に関する調査研究」から「加速劣化試験」により求めた各DVDメディアの推定耐久年数調査の結果で、耐久基準の判断材料として記録/再生時のビットエラー率を判断基準にしています。
...加速劣化試験とは温湿度試験:温度60℃〜85℃、相対湿度85%R.H.による環境テスト。 耐光性試験:太陽光と同等の光暴露試験。 耐ガス試験:硫化水素ガスによる暴露試験。上記三通りの試験を行いビット誤り率(BER)をグラフにプロットしBERがある一定以上になるまで測定、ある一定のBERに達したとき寿命とし、寿命に達した時間にある係数を掛けて推定耐久年数を算出するもの。 ...ビット誤り率BER(Bit Error Rate)とはランダムなデジタルデータを記録し読み取った際、記録したデータの中での誤りデータの比率を現すもの。
メディア構造と性能推定耐久年数
±R DVD±Rメディアはポリカーボネイト材質の基盤に色素層と反射層を塗り、保護膜としてのポリカーボネイトを接着剤で張り合わせた構造になっており、色素層にレーザー光を照射することによって物理的な膜厚の凹凸を作り出しデーターを記録しています。DVD±RメディアはCD−Rメディアと違い記録膜の両面をポリカーボネイトで保護している対称構造なのでCD−Rメディアよりも熱に強いと言われています。

【DVD±Rメディアの主な劣化要因】
1.高温多湿の環境下で接着層内に水分が浸透してしまう。
2.太陽光に含まれる紫外線によって色素層に影響を与えてしまう。
3.大気中の硫黄ガスによって色素層で使用されている分子が分解してしまう。

【加速劣化試験結果】
1.温湿度試験:多少の劣化を確認。
2.耐光性試験:DVD±Rの弱点を露呈し激しく劣化。
3.耐ガス試験:エラーなし。
34年

69年

(温度=30℃
湿度=85%R.H.)
±RW DVD±RWは記録層に相変化材料を使用し、レーザー光線の強弱により結晶状態と非結晶(アモルファス)状態を作り出す原子配列変化でデータの記録/消去を行います。DVD±RWが使っている相変化材料は、環境からの影響を受けにくく長期保存に向いていると言われています。

【DVD±RWメディアの主な劣化要因】
1.非晶質記録マークが結晶状態に変化して記録マークが消えてしまう。
2.記録層が腐食して反射率変化が生じデーターの再生ができなくなる。
3.基盤とハードコート材料を張り合わせる接着剤が劣化する。

【加速劣化試験結果】
1.温湿度試験:反射膜の腐食を確認。
2.耐光性試験:劣化は殆どなし。
3.耐ガス試験:エラーなし。
400年前後

(温度=30℃
湿度=85%R.H.)
RAM DVD−RAMは±RWと同じく結晶状態と非結晶状態を作り出し記録する「相変化記録方式」でデータを書き込みます。しかもDVD-RAMはPC用記録メディアとして開発されたことで約10万回の書き換えがメーカーで保証されており、約1000回の書き換えしか保障していない±RWよりも耐久性が高いのではないかと感じさせられます。

【DVD−RAMメディアの主な劣化要因】
1.非晶質記録マークが結晶状態に変化して記録マークが消えてしまう。
2.記録層が腐食して反射率変化が生じデーターの再生ができなくなる。
3.基盤とハードコート材料を張り合わせる接着剤が劣化する。

【加速劣化試験結果】
1.温湿度試験:白濁劣化を確認。
2.耐光性試験:劣化は殆どなし。
3.耐ガス試験:エラーなし。
78年

117年

(温度=30℃
湿度=85%R.H.)

DVDディスクには日本製以外に台湾製ディスクも使用していますが測定数値にバラつきが多くて評価できないため上表の推定耐久年数は日本製ディスクに限る試験結果となりますが、あくまでも参考値ですから。。。(^_^;
※参考:夏の室内環境では室内温度26〜27℃、湿度50〜60%。冬では室内温度20〜22℃、湿度40〜60%となります。

■相変化記録メディア

「DVD−RAM」と「DVD±RW」はどちらもレーザー光線の強弱により結晶状態と非結晶(アモルファス)状態を作り出す原子配列変化でデータの記録/消去を行う書き換え可能な相変化記録メディアですが、両者の間には大きな違いが存在します。

DVD−RAMフォーマットはWindows XPで標準サポートされたことにより、コンピュータと家電DVDプレーヤーを共通互換とする完全なマルチメディアとして広く普及しています。
従来のファイルシステムであるFATはWindows98以降でも4GB以上のボリュームには対応していませんでしたがWindowsXPでは最近のマルチメディア化にともないUDF(Universal Disk Format)規格をサポートし、1TB(テラバイト)以上の容量を扱うことが可能になっています。
UDF(Universal Disk Format)は、もともとDVDフォーラムによって規格化されたフォーマットで、マイクロソフト社が開発したファイルシステムであるFAT(File Allocation Tables)タイプとは異なり、大きなファイルサイズ(動画データなど)の書き込みをドラッグ&ドロップにより簡単に高速転送できるのが特徴で、UDFフォーマットは多くの家電メーカーのDVDプレーヤーと互換性を持っています。

一方「DVD±RW」はメディア自体が「+RW」と「-RW」に区別され互いのフォーマット自体が若干異なることで様々な弊害が発生します。
「+RW」はソニー、フィリップス、DELL、HP、MicrosoftなどのPCメーカーの多くが参入する「DVDアライアンス」によって規格策定されたDVD書き換えフォーマットであり、「-RW」は松下、日立、東芝などの総合家電メーカーが参入する「DVDフォーラム」によって規格策定されたDVD書き換えフォーマットです。

世界的なシェアでは「+RW」が圧倒的に有利ですが、国内におけるDVD書き換えフォーマットでは家電製品と親和性の高い「-RW」の方がシェア率は高いと言われています。
しかし「±RW」は「RAM」とは異なり書き込み時に専用ソフトが必要なことから、PCに疎い一般消費者には受け入れ難いフォーマットだと言えます。

現在、書き換え型DVDディスクへの書き込みモードとしてはDVD−ROMで扱う「DVD−Videoモード」と民生用DVDビデオレコーダーで扱われる「DVD−VR(Video Recording)モード」の2種類に分類されます。

DVD−VideoモードではDVD−ROMとの互換性を最優先しているためDVDプレーヤーでの再生互換が高い反面、タイトルの追加や映像の削除ができないこと、フレーム単位の編集ができなことなどの使い難さがありました。
そこで、その問題を解決するために規格化されたのがDVD−VRモードです。DVD−VRモードは「DVDフォーラム」によって規格推奨され、DVD記録でありながらフレーム単位の編集が可能で、DVDビデオカメラなどでも採用されています。
しかし一般DVDプレーヤーでは再生できるデッキが少なくVRモードで撮影されたDVDは対応するDVDレコーダーでの再生に限られます。

上述した条件から私たちが撮影した貴重な記録映像を遠い将来まで安心して残せるメディアを判断していただけたでしょうか?
「信頼性のあるメディアを使用する?」「コストを重視してリスク分散型にする?」「オリジナル映像重視で残す?」考え方はそれぞれですが、結果は未来のお楽しみってことで。。。(^_^)/~



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